A-AUTO 50は以下のような用途にご利用いただけます。
- バックアップのバッチジョブをスケジューリングする
- タスクスケジューラやcronを利用して処理している業務リスクを解消する
- ファイル作成・更新などのトリガーを自動検知しジョブを自動実行する
- ジョブの異常終了や遅延、プログラムループなどを自動で検出したい
- 一定間隔で繰り返しジョブを実行する
バックアップをスケジューリング・自動化する
例として、以下のようなサーバのバックアップ用バッチジョブを手動で実行しているとします。
バッチジョブの概要
- バッチA(日次):毎営業日の21:00に実行する差分バックアップ用バッチジョブ
- バッチB(週次):毎週金曜日に実行するフルバックアップ用バッチジョブ
- バッチC(月次):毎月最終営業日に実行するフルバックアップ用バッチジョブ
※ 週次・月次バックアップは、日次バックアップが正常終了した後に実行する
※ 週次のバックアップと月次のバックアップが重なった場合、月次のバックアップのみ実行し、週次のバックアップは実行しない
この場合、システム管理者の方は実行時間までは待機しなくてはなりません。
また、手動でバッチジョブを動かしている場合、他に次のような問題も考えられます。
- 日次のバックアップの正常終了を確認してから、週次や月次のバックアップを実行する必要がある
- 金曜日がカレンダー上休日だった場合、前営業日に実行をずらさなければならないが、作業漏れを起こす可能性がある
- 最終営業日が金曜日だった場合、週次バックアップではなく月次バックアップを実行しなければならないが、実行するバッチを間違う可能性がある
- 12月の31日が日曜日、30日が土曜日、29日が金曜日で休日だった場合、最終営業日が28日木曜日になり、金曜日が休日なので、前営業日が同じく28日木曜日となる場合に、実行するバッチを間違う可能性がある
A-AUTO 50による解決方法
A-AUTO 50を利用することにより、バッチジョブを自動実行するようにスケジューリングし、上記の問題を解決することが出来ます。
今回の例では、次の設定を行っています。
- ジョブ先行関係の設定
A-AUTO 50では、ジョブ間(※ネットワーク間)に先行関係を設定し、先に実行したジョブが失敗した場合、後続のジョブを動作させないように制御することが出来ます - シフトパターンの設定(休日による実行日のシフト)
A-AUTO 50では、あらかじめ設定した処理日が休日であった場合、処理日をどうずらすか設定することが出来ます - 最終日の設定(処理日の指定)
A-AUTO 50では、月毎に代わる最終日を自動で割り当てるよう、処理日に月の最終日という指定が出来ます - 排他スケジュールの設定
A-AUTO 50では、処理させたいスケジュール条件と処理させたくないスケジュール条件を指定することが出来ます
※実際にはジョブをまとめた”ネットワーク”という単位に先行関係を設定します。
タスクスケジューラやcronを利用して処理している業務リスクを解消する
WindowsやLinuxの無料ツールであるタスクスケジューラやcronを利用して業務処理しているお客様では、こんなリスクを感じていませんか?
- 業務利用に監査証跡の観点でのリスク
登録内容の更新やジョブを実行した証跡ログが残らない (タスクスケジューラ) - 業務異常の検出遅延リスク
複数のコンピュータで実行する業務の処理状況が俯瞰的に把握でないため、一つ一つコンピュータにログインして状況を確認しなければならず、異常発生時の検出が遅れる - 業務追い越しのリスク
実行トリガーが時刻となっているため、前提業務が正常終了している
インプットデータが作成されている
といった前提条件が整わずに処理が実行されてしまうことがある - スケジュールの確認・調整漏れのリスク
当日処理予定にある業務を一覧で確認することが出来ない
カレンダーの休日を意識したスケジュールが行えないため、手動で調整する必要があり調整が漏れる可能性がある - コンピュータを跨った処理の連携リスク
複数のコンピュータに跨った処理が合わさって業務となることが多いが、コンピュータを跨った制御が行えない
A-AUTO 50は、タスクスケジューラやcronと同じく無料で利用できるツールではありますが、上記のリスクを回避した安定運用を行っていただくことが出来ます。
※ タスクスケジューラ V1からの変換ツールも用意していますので、ダウンロードしてお試しください
タスクスケジューラ変換ツールを使用してみた例はこちらのブログを参考にしてください
- 内部統制にも対応できる監査証跡ログ
マスタ・メンテナンスの証跡、ジョブの実行順序の正当性などをログに出力します。「いつ、誰が何をしたか」や「ジョブがいつ動いたか」を確認していただくことが出来ます。
- 業務の異常を管理者の方へ通知
ジョブが異常終了した場合の通知や、あらかじめ設定をしていただければクリティカルな業務の開始や終了の遅延、データ量増加やプログラムループといった外部要因による長時間処理が終わらない業務の監視を行い、問題となる業務の予兆を検知したときに通知することが出来ます。
- 業務の追い越しは発生しません
当日の業務間の先行関係を維持しながら実行するのはもちろんのこと、業務には、それぞれいつ処理すべき業務であるかを表すスケジュール日という運用概念を用いて、し残し業務が発生し同一業務が複数処理待ちの状況が発生したときに、必ずスケジュール日の古いものから実行させますので、処理日も維持しながら実行します。
- 複数のカレンダーを使用し休日を意識したスケジュールを自動生成
実行スケジュールの自動生成時に、カレンダーの休日を参照し処理日が休日に当ったら処理日を前日や後日にずらすといった細かな調整を自動で行います。
- 複数のコンピュータに跨る業務も自動で連携
1つの基本ライセンスに複数のリモートライセンスをつなげてご利用いただくことで、コンピュータを跨った業務を連携させることが出来ます。また、マスタのメンテナンスや監視も1つの画面でまとめて行うことができるので、Windows、Linuxと複数コンピュータ上の業務を一括管理することが出来ます。
ファイル作成・更新などのトリガーを自動検知しジョブを自動実行する
例えば、『ファイル転送されるデータが到着したら処理を実行する』というような、実行タイミングが決まっていない業務をタイムラグなく自動実行させることが出来ます。
ファイルイベント以外にもイベントログやログファイルの監視、プロセスの終了を監視するなど様々なコンピュータで発生するイベントをトリガーに設定することが出来ます。
ジョブの異常終了や遅延、プログラムループなどを自動で検出したい
業務処理において最も避けなければならないことは、夜間処理が遅れ、お客様を対象にした翌日のオンラインサービスの開始までに前日の処理が終わらないといった事態です。
発見が遅れることで、リカバリ処理が複雑になってきます。
このような事態を避けるためにも、ジョブの異常終了や、クリティカルなジョブの開始や終了が遅延の早期検出、データ量増加やプログラム異常による処理時間の超過といった異常終了ではない異常を検出することによって、運用負担を軽減することが出来ます。
一定間隔で繰り返しジョブを実行する
例えば、ECサイトは24時間注文を受け付けます。このような場合、注文に伴う発送処理は随時行いたいものです。
このような場合A-AUTO 50では、ジョブを一定間隔で実行させることもできるので、1分間隔で繰り返し新規注文分の発注処理を実行させることが可能です。